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精神科入院中に持って行って役立ったもの・合わなかったもの|水筒、耳栓、ドリル、塗り絵まで

🏡 退院後・暮らし
🔒 本人のプライバシー保護のため、一部の情報をぼかして記載しています。

子どもが精神科へ入院してから、私はほぼ毎日、洗濯物と一緒に、いろいろなものを病院へ持って行きました。

最初は、

「入院中って何を持って行けばいいんだろう」

というところからでした。

本人は、

光や音をつらがる。

活字を読んでも頭に入りにくい。

食欲もない。

病院は暇。

でも、何かやるとすぐ疲れる。

そんな状態です。

だから、

「暇つぶしになるかな」

「少し気分転換になるかな」

「これなら今でもできるかな」

と思うものを、家にあるものも含めて、いろいろ試しました。

結果として、役立ったものもあれば、見事に撃沈したものもありました(笑)。

この記事では、精神科入院中に実際に持って行ったものを、

「使えたもの」と「合わなかったもの」の両方からまとめます。

※病棟によって持ち込みできるものや使用ルールは異なります。持参する前に、病院スタッフへ確認してください。

  1. 一番よく使ったのは、大きな水筒だった
    1. 800mlの水筒を2本、または2Lの大きな水筒
    2. 「どれだけ飲んだか」が分かりやすかった
  2. 夜の生活音対策には、耳栓が使えた
    1. Loop Engage 2 Plusを試した
    2. 「合うかどうか」はかなり個人差がありそう
  3. 暇つぶしには、古典落語が意外とよかった
    1. 春風亭昇太さんなどの落語を持って行った
    2. 「日常と関係ない話」がちょうどよかった
  4. 算数系のドリルは、かなり相性がよかった
    1. 宮本哲也さんの「賢くなる」シリーズ
    2. スラスラできることが、私の安心材料にもなった
  5. 百人一首のワークは「声に出す」ことで使えた
    1. 『齋藤孝の日本語プリント 百人一首編』
    2. 「声に出して読む+書く」と頭に入りやすかった
  6. 大人の塗り絵は、見事に失敗した
    1. 細かすぎて「疲れる」
    2. 「入院中に良さそう」と「本人に合う」は別だった
  7. クロスワードも、本人には合わなかった
    1. 「ヒントがヒントじゃない」
    2. 算数系を持って行ったら普通にやる
  8. 可愛い『マンガ 老荘の思想』も撃沈した
    1. 「もう少し力を抜いて生きてくれたら」という母の勝手な願い
    2. 「字がふわふわする」で終了
  9. 本人の好みは、病気になってもちゃんと残っていた
    1. 算数はやる。でもクロスワードは嫌
    2. 「できない」より「合う方法を探す」
  10. 「暇だから何かさせよう」としすぎなくてもよかった
    1. 入院したばかりなら、寝ているのも治療のうち
    2. 「暇つぶし」は、本人が選べるくらいでいい
  11. 今振り返って思うこと
  12. 今回紹介したもの
    1. 実際に使えたもの
    2. うちでは合わなかったもの
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一番よく使ったのは、大きな水筒だった

入院直後、本人はペットボトルの飲み物をかなり嫌がっていました。

もともとペットボトル由来の微細なプラスチックなどを気にするところがあり、急性期には、その警戒もかなり強くなっていました。

でも、私が家で作ったお茶なら、飲むと言いました。

800mlの水筒を2本、または2Lの大きな水筒

最初は、800mlくらい入る水筒を2本使っていました。

毎日、家でお茶を作る。

病院へ持って行く。

空になった水筒を受け取る。

洗って、また翌日持って行く。

そのうち、昔、本人が部活で使っていた、2Lくらい入る大きな水筒を思い出しました。

「これなら一本で済むじゃん」

となり、こちらも使うようになりました。

「どれだけ飲んだか」が分かりやすかった

大きな水筒は、本人がペットボトルを嫌がるから使い始めたものです。

でも、別の意味でも役立ちました。

一日にどれくらい飲んでいるのかが分かりやすい。

ということです。

この頃、本人はかなりお茶を飲むようになっていました。

「水筒が空になってる」

「ストックのペットボトルまで減ってる」

となり、私は、

「あれ?」

と思いました。

この話は、多飲についての記事で別に詳しく書こうと思います。

→ 統合失調症で水を飲みすぎる?入院中に気づいた多飲と水分量

夜の生活音対策には、耳栓が使えた

大部屋へ移ってから、本人は周囲の生活音をかなり気にしていました。

人が動く音。

ドアの音。

夜中の見回り。

他の患者さんの生活音。

本人は、もともと音に敏感なところもありましたが、入院直後は特につらそうでした。

Loop Engage 2 Plusを試した

そこで、耳栓を持って行きました。

使ったのは、Loop Engage 2 Plusというタイプです。

完全に音を遮断するというより、周囲の音を和らげながら、ある程度会話もしやすいタイプの耳栓です。

本人の場合は、夜の生活音を軽減する目的で使えました。

「合うかどうか」はかなり個人差がありそう

耳栓は、耳に入れる感覚そのものが苦手な人もいます。

また、病院によっては使用できないものもあると思います。

うちの場合は、

「使えたらしい」

という感じでした。

本人が、

「これは絶対いい!」

と大絶賛したわけではありません(笑)。

でも、音がつらい時の選択肢が一つ増えた、という点では役立ちました。

暇つぶしには、古典落語が意外とよかった

本人が何度も言っていたのが、

「病院、暇なんだよね」

でした。

でも、テレビをずっと見るのもしんどい。

活字を読むと頭に入りにくい。

何か難しいことを考えるのも疲れる。

そこで、家にあった古典落語のCDを持って行きました。

春風亭昇太さんなどの落語を持って行った

落語なら、ストーリーはあるけれど、自分の日常とは直接関係ありません。

重いテーマでもない。

聞き流してもいい。

全部覚えなくてもいい。

そんなところが、

本人には合っていたようです。

「日常と関係ない話」がちょうどよかった

これは、私自身も意外でした。

統合失調症の入院中だからといって、病気についての本や、前向きになるための本ばかり渡す必要はないんですよね。

むしろ、どうでもいい小話を聞いて笑う。

そのくらいが、ちょうどいい時もある。

本人にとっては、落語くらいの距離感が、頭を使いすぎずに聞けてよかったように思います。

算数系のドリルは、かなり相性がよかった

私は、

「何か頭を使うものを」

と思って、家に残っていたいろいろな教材も持って行きました。

本人は、もともと勉強が好きです。

特に、数学や理系科目が得意でした。

宮本哲也さんの「賢くなる」シリーズ

持って行った中で、本人が比較的好んでやっていたのが、宮本哲也さんの、「賢くなる」シリーズの算数系ドリルでした。

子ども向けの教材ですが、本人にとっては、言葉をたくさん読むものより、数やルールを使って考えるものの方が、取り組みやすかったようです。

スラスラできることが、私の安心材料にもなった

本人が、こういう算数系の問題を、以前と同じような感覚で解いているのを見ると、私は少し安心しました。

「思考する力が全部なくなったわけじゃないんだ」

と思えたからです。

もちろん、ドリルが解けるから認知機能に問題がない、ということではありません。

ただ、家族として、「今できること」を知る一つの材料にはなりました。

→ 統合失調症の認知機能障害とは?記憶・注意・処理速度について家族が調べたこと

百人一首のワークは「声に出す」ことで使えた

本人が大部屋へ移った頃、一つ心配していたことがありました。

「活字を読んでも頭に入ってこない」

ということです。

そこで、昔使った教材を思い出しました。

『齋藤孝の日本語プリント 百人一首編』

中学受験の頃に使っていた、『齋藤孝の日本語プリント 百人一首編』です。

家に残っていたものを、病院へ持って行きました。

最初は、

「こんなの今さらやるかな」

とも思いました。

でも、本人の場合、意外に使えました。

「声に出して読む+書く」と頭に入りやすかった

ただ読んでも、頭に入りづらい。

そこで、声に出して読む。

そして、手で書く。

をやってみました。

すると、

「あ、この古語あったね」

「これやったね」

という感じで、昔の記憶とつながっていきました。

その後、新聞も黙って読むより、声に出して読む方が、

「頭に入る!」

と気づいたようでした。

商品そのものが特別というより、

本人に合う入力方法を探すきっかけになった

という意味で、このワークは役立ちました。

大人の塗り絵は、見事に失敗した

ここからは、持って行ったけど合わなかったものです(笑)。

まず、大人の塗り絵。

私は、精神科入院中の暇つぶしとして、かなりいいんじゃないかと思いました。

細かすぎて「疲れる」

ところが、持って行ってみると、本人の反応は、

「細かすぎる」

「疲れる」

でした。

そして、「持って帰って」(笑)。

私としては、集中できて、気分転換にもなるかな、と思ったんですけどね。

完全に外しました。

「入院中に良さそう」と「本人に合う」は別だった

塗り絵は、一般的にはリラックス目的で使う人もいると思います。

でも、本人には合いませんでした。

細かいところを見る。

色を選ぶ。

手を動かす。

その作業自体が、この時期にはしんどかったのかもしれません。

あるいは単純に、本人が塗り絵を好きじゃなかっただけかもしれません。

できないのか、嫌いなのか。

ここを、何でも病気のせいにしないことも大事だと思いました。

クロスワードも、本人には合わなかった

次に、クロスワードパズル。

これも、

「暇つぶしにちょうどいいだろう」

と思って持って行きました。

「ヒントがヒントじゃない」

本人の反応は、

「ヒントがヒントじゃない」

でした(笑)。

どうやら、問題の出し方そのものが、本人にはしっくりこなかったようです。

「分からない」というより、「なんでこんな回りくどい聞き方するの?」

という感じだったのかもしれません。

算数系を持って行ったら普通にやる

そこで、算数系の問題に変えてみる。

すると、普通に取り組みます。

それを見て、私は、「認知機能が落ちたからクロスワードができない」という単純な話ではなく、

単に好き嫌いの問題も大きいんだなと思いました。

もともと、理系科目が得意で、文系科目はあまり好きではありません。

入院中だからといって、好みまで変わるわけではありませんでした。

可愛い『マンガ 老荘の思想』も撃沈した

もう一つ、私がかなり気に入って持って行ったのが、『マンガ 老荘の思想』でした。

この本、漫画が本当に可愛いんです。

内容も、この時の本人に、ちょっと合うんじゃないかと思いました。

「もう少し力を抜いて生きてくれたら」という母の勝手な願い

老荘思想には、人間の欲や、世間の価値観、「こうあるべき」に縛られすぎず、自然に生きる、という考え方があります。

私は、

頑張りすぎる本人を見てきたので、

「これからは、もう少し気楽に生きてくれてもいいんじゃない?」

という、母の勝手な願いも込めて持って行きました。

共通テストの倫理対策で用意していた本でもありました。

「ちょうどいいじゃん」と思ったんです。

「字がふわふわする」で終了

ところが、本人は、

「字が小さい」

「まだ、ふわふわする」

とのこと。

はい。

こちらも、その時は終了(笑)。

漫画なので読めるかなと思いましたが、文字が小さかった。

まだタイミングが早かったようです。

ただ、今振り返ると、そもそも本人は文系科目があまり好きじゃないという問題もあります。

本当に「読めなかった」のか。

単に「読みたくなかった」のか。

そこは、今も分かりません(笑)。

本人の好みは、病気になってもちゃんと残っていた

いろいろなものを持って行って、私は、一つ気づきました。

病気になったからといって、何でもできなくなるわけではない。

そして逆に、何でも病気のせいでできないわけでもない。

算数はやる。でもクロスワードは嫌

算数系ドリルはやる。

百人一首は、やり方を変えたら使える。

落語は聞ける。

でも、

大人の塗り絵は嫌。

クロスワードも嫌。

漫画は、字が小さくて無理。

この違いを見ると、本人の元々の得意不得意や好みが、ちゃんと残っていることが分かりました。

「できない」より「合う方法を探す」

入院中、私はどうしても、

「これできる?」

「これは無理?」

という目で本人を見そうになりました。

でも、大事なのは、能力をテストすることではなく、

今の本人に合うやり方を探すこと

なのだと思います。

静かな方がいい。

声に出した方が入りやすい。

文系より数の方が楽。

細かい作業は疲れる。

本人が、自分でそういうことを見つけていく。

家族は、その材料を少し持っていく。

そのくらいでいいのかもしれません。

「暇だから何かさせよう」としすぎなくてもよかった

本人は、病院で、とにかく暇だと言っていました。

だから私は、つい、

「何か持って行かなきゃ」

と思っていました。

でも、今振り返ると、暇だからといって、全部の時間を埋める必要もなかったと思います。

入院したばかりなら、寝ているのも治療のうち

この頃の本人は、少し何かすると、すぐ疲れました。

新聞を読む。

ドリルをやる。

そして、寝る。

「何やってんだかね」

と本人自身は笑っていました。

でも、入院してまだ間もない時期です。

今まで、ほとんど休まず頑張ってきた本人が、何もしないで横になる。

それも、必要な時間だったのだと思います。

→ 入院7日目|「ダチョウになっちまったね」本人らしい冗談を聞いて、娘が戻ってきた気がした

「暇つぶし」は、本人が選べるくらいでいい

だから、何種類か持って行く。

「これやって」ではなく、「やりたかったらどうぞ」くらい。

合わなければ、持って帰る。

本人が、「これはいい」と思ったものだけ残す。

それくらいが、ちょうどよかったと思います。

今振り返って思うこと

精神科へ入院して、私は、本当にいろいろなものを持って行きました。

役立ったもの。

全然使わなかったもの。

完全に外したもの(笑)。

でも、そこから分かったこともありました。

大きな水筒なら、本人が安心してお茶を飲める。

耳栓なら、生活音を少し減らせる。

落語なら、頭を使いすぎず聞ける。

算数ドリルなら、本人の得意なところを使える。

百人一首は、声に出せば入りやすい。

大人の塗り絵は、細かすぎる。

クロスワードは、本人の好みじゃない。

可愛い漫画でも、字が小さければまだ読めない。

結局、「精神科入院中に役立つもの」ではなく、「その人に合うもの」が役立つのだと思います。

病気が同じでも、好きなことも、苦手なことも、疲れ方も違います。

うちの場合は、こうでした。

これから何か持って行こうとしている家族の、一つの参考になればと思います。

今回紹介したもの

実際に使えたもの

●2L程度の大きな水筒

●800ml程度の水筒

●Loop Engage 2 Plus

●古典落語のCD等

●宮本哲也さんの算数系「賢くなる」シリーズ

●『齋藤孝の日本語プリント 百人一首編』

うちでは合わなかったもの

●細かい大人の塗り絵

●クロスワードパズル

●『マンガ 老荘の思想』


※本の内容が悪かったのではなく、この時期の本人には文字の大きさや好みが合いませんでした。

※病棟ごとに持ち込み可能な物品は異なります。必ず病院のルールをご確認ください。

※この記事で紹介しているものは、本人に医療上の効果があったという意味ではありません。入院生活の中で、本人が実際に使えた・使えなかったものを記録しています。

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