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初めて統合失調症の家族会に参加した|想像を超える話を聞いて、それでも本人の未来とは分けて考えた

📖 ある日からの記録
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子どもが統合失調症で入院してしばらく経った頃、看護師さんから、

「家族会がありますよ」

と声をかけてもらいました。

病院が主催している、統合失調症の家族向けの会でした。

入院中の患者さんの家族よりも、すでに退院して、家で生活している本人を支えている家族の参加が多いと聞きました。

最初は、参加するか少し迷いました。

でも、その直前に、私にはまったく想像していなかった出来事がありました。

それがきっかけで、

「退院した後って、私は何も知らないのかもしれない」

と思うようになりました。

そして、家族会に参加してみることにしました。

  1. 外泊前、主治医から思いもしなかったことを聞かれた
    1. 「外泊のあと、ちゃんと病院に戻ってきてくれるよね?」
    2. 外泊したまま治療に戻らない人もいると聞いた
  2. 「退院した後には、私が知らないことがある」と思った
    1. 家族会には退院後の家族が多いと聞いた
    2. 「怖い話を聞きたい」のではなく「現実を知りたい」
  3. 家族会で聞いた話は、私の想像を超えていた
    1. 警察が大勢対応するほどの状況になった家庭もあった
    2. 「そんなことまで起きるの?」と圧倒された
  4. ただ、「統合失調症だから暴れる」とは思いたくなかった
    1. 家族会の事例は、その家族の経過
    2. 怖い未来を勝手に本人へ重ねない
  5. 私が気になったのは「治療がうまくつながっていなかったこと」
    1. 薬を飲んでいなかったり、治療開始が遅れていたケースもあった
    2. 「症状が落ち着いたあと」がむしろ大事なのかもしれない
  6. 私は、もともと薬をできるだけ避けたいと思っていた
    1. 「できれば薬を飲まない生活」がいいと思っていた
    2. 家族会のあと「まずは落ち着くことを優先しよう」と思った
  7. 「再発」という言葉が、急に現実的になった
    1. 初発が終われば、それで一区切りだと思っていた
    2. だからこそ、再発についてきちんと調べようと思った
  8. 家族会に参加してよかったと思う
    1. 知らなかったことを知れた
    2. 「全部背負わなくていい」とも感じた
  9. 今振り返って思うこと
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外泊前、主治医から思いもしなかったことを聞かれた

この頃、本人は外泊を希望していました。

入院してから少しずつ状態が落ち着き、病棟で過ごせる時間も増えていました。

家に一度帰ってみる。

私も、

「いよいよそこまで来たんだ」

という気持ちでした。

「外泊のあと、ちゃんと病院に戻ってきてくれるよね?」

外泊の前に、主治医から、本人と私を含めた3人で話をしたいと言われました。

そこで、主治医から、こんなことを聞かれました。

「外泊のあと、ちゃんと病院に戻ってきてくれるよね?」

私は、一瞬、意味が分かりませんでした。

私にとって、外泊はただの外泊です。

一度家に帰る。

そして、病院に戻る。

それ以外、考えたことがありませんでした。

むしろ私は、

「このまま退院になっても、まだ困る」

くらいに思っていました。

外泊したまま治療に戻らない人もいると聞いた

主治医の話では、過去には、外泊したあと病院に戻らず、そのまま治療が途切れてしまった人もいたそうです。

だから、もし本人に、

「一度家に帰ったら、もう戻らない」

という気持ちがあるのなら、

外泊の許可は出せない、という話でした。

私は、かなり驚きました。

そんなことがあるんだ。

完全に想定外でした。

「退院した後には、私が知らないことがある」と思った

外泊の件があって、私は少し考えました。

入院中のことは、毎日面会に行って、ある程度見ています。

でも、退院した後の生活については、私はほとんど知りません。

家族会には退院後の家族が多いと聞いた

ちょうどその頃、看護師さんから家族会を勧められました。

参加している家族の多くは、本人がすでに退院しているとのことでした。

それを聞いて、私は、

「今後起こるかもしれないことを、少し知っておきたい」

と思いました。

外泊したまま戻らない人がいる。

そんなことさえ、私は想像していませんでした。

だったら、退院後には、私の知らないことが、まだまだあるのかもしれない。

そう思いました。

「怖い話を聞きたい」のではなく「現実を知りたい」

家族会に行こうと思ったのは、怖い話を聞きたかったからではありません。

統合失調症という病気を、もっと怖がりたかったわけでもありません。

私が知りたかったのは、

「退院したあと、実際の家族はどんなことを経験しているのか」

ということでした。

入院中の今だけを見ていて、本当に大丈夫なのか。

その先を少しでも知っておきたい。

そんな気持ちでした。

家族会で聞いた話は、私の想像を超えていた

実際に参加してみると、家族会では、さまざまな家庭の経験が話されました。

私は、かなり驚きました。

警察が大勢対応するほどの状況になった家庭もあった

症状が強い時に、家の物を外へ投げてしまい、警察が大人数で対応する状況になった家庭。

妄想に基づいて、誰かを助けなければならないと思い込み、他人の家に大きな被害を与えてしまったケース。

私には、想像もできないような話がいくつもありました。

それまで私は、本人が、

「自分が家族に危害を加えた」

と思い込み、警察へ電話したことだけでも、ものすごい出来事だと思っていました。

でも、家族会では、さらに大きな出来事を経験している家族がいました。

「そんなことまで起きるの?」と圧倒された

私は、ただただ、圧倒されました。

「そんなことまで起きるの?」

正直、怖くもなりました。

それまで私は、統合失調症の急性期を、自分の家で起きたことを基準に見ていました。

でも、症状の出方は本当に人それぞれでした。

家族の経験も、まったく違っていました。

ただ、「統合失調症だから暴れる」とは思いたくなかった

家族会で強いエピソードを聞くと、どうしても、

「うちも、いつかこうなるのでは」

という不安が出ます。

私にも、一瞬そういう気持ちはありました。

でも、すぐに、

それは違う

と思い直しました。

家族会の事例は、その家族の経過

そこで聞いた話は、その本人と、その家族に起きたことです。

うちの子に、同じことが起きると決まったわけではありません。

症状も違う。

性格も違う。

治療の始まった時期も違う。

生活環境も違う。

支援の状況も違う。

家族会で聞いた大きな出来事だけを切り取って、

「統合失調症はこういう病気なんだ」

と思うのは違うと感じました。

怖い未来を勝手に本人へ重ねない

私は、本人の未来を、他の人の体験で決めたくありませんでした。

「あの人がこうだったから、うちもこうなる」

とは考えない。

本人は、本人です。

これからどんな経過になるかは、誰にも分かりません。

だから、家族会で聞いたことは、

知識として持つ。

でも、

本人の未来とは分けて考える。

そこは、意識しておこうと思いました。

私が気になったのは「治療がうまくつながっていなかったこと」

それでも、家族会の話の中で、どうしても気になったことがありました。

重い症状が出ていた時期に、治療が十分につながっていなかったケースがあったことです。

薬を飲んでいなかったり、治療開始が遅れていたケースもあった

私が聞いた範囲では、症状が強かった時期に、薬を飲んでいなかったケース。

初発から治療につながるまで時間がかかったケース。

本人に合う治療がまだ定まらず、症状が十分に抑えられていなかったケース。

そうした話がありました。

もちろん、家族会で聞いた数例だけで、

「薬を飲まないからこうなった」

と断定することはできません。

でも、私には、

治療が途切れないことはかなり大事なのではないか

と思えました。

「症状が落ち着いたあと」がむしろ大事なのかもしれない

入院直後は、

「早く症状を落ち着かせたい」

ということだけを考えます。

でも、家族会に参加して、私は少し先を見るようになりました。

退院した後。

本人が元気そうに見えるようになった後。

本人が、

「もう薬いらないんじゃない?」

と思うようになった後。

もしかすると、

その時こそ治療をどう続けるかが大事なのかもしれない。

そんなことを考えるようになりました。

私は、もともと薬をできるだけ避けたいと思っていた

ここは、私自身の考えが大きく変わったところです。

もともと私は、薬はできるだけ少ない方がいいと思っていました。

本人も、同じような考えを持っていました。

「できれば薬を飲まない生活」がいいと思っていた

本人は、薬について自分で調べるところがあり、できるだけ薬に頼らずに済ませたいという考えがありました。

私自身も、必要以上に薬を使う生活は避けたいと思ってきました。

だから、まさか子どもが、毎日抗精神病薬を飲むことになるなんて、考えたこともありませんでした。

入院してからも、

「症状が落ち着いたら減らせないのかな」

「いつかやめられないのかな」

と、私は思っていました。

家族会のあと「まずは落ち着くことを優先しよう」と思った

でも、家族会でさまざまな経験を聞き、私の考えは少し変わりました。

副作用が怖い。

薬を増やしたくない。

その気持ちはあります。

でも、その気持ちだけで、治療を急いで減らすことが、本当に本人のためなのか。

私は、初めてそこを真剣に考えるようになりました。

まずは、今の症状をきちんと落ち着かせる。

そして、再び同じような急性期にならないようにする。

今はそこを優先しよう。

そう思いました。

「再発」という言葉が、急に現実的になった

家族会では、再発についての話も出ました。

それまで私は、再発という言葉は知っていました。

でも、実感はあまりありませんでした。

初発が終われば、それで一区切りだと思っていた

最初の私は、どこかで、

今回の入院が終われば、

一つ大きな山を越える、

という感覚でいました。

薬を飲んで、症状が落ち着いて、退院する。

そこまで行けば、とりあえず大丈夫。

そんなふうに思っていたところがあります。

でも、家族会で、退院後に再び症状が強くなった家庭の話を聞いて、

「退院=終わりではないんだ」

と実感しました。

だからこそ、再発についてきちんと調べようと思った

この時、私は、怖い話だけを頭に残したくないと思いました。

他の家庭の経験は、

他の家庭の経験です。

でも、再発というものが、実際どのくらい起きるのか。

薬をやめた場合、どうなるのか。

治療を続けることに、どんな意味があるのか。

そこは、自分できちんと調べよう。

そう思いました。

→ 統合失調症は再発しやすい?薬をやめたらどうなるのか、家族が初発後に調べたこと

家族会に参加してよかったと思う

家族会の内容は、決して軽いものではありませんでした。

聞いていて、しんどい話もありました。

でも、参加したこと自体は、私はよかったと思っています。

知らなかったことを知れた

外泊したまま病院へ戻らなくなる人がいること。

退院してから治療が途切れることがあること。

再発を経験する家庭があること。

症状が強い時には、家族だけでは対応できないこともあること。

私は、本当に何も知りませんでした。

知って怖くなった部分もあります。

でも、知らないままよりは、少し準備ができます。

「全部背負わなくていい」とも感じた

そして、もう一つ。

家族会には、同じように、家族の病気に戸惑ってきた人がいました。

経過は違っても、

「どうしたらいいんだろう」

と悩んだことがある人たちです。

家族だけで、

全部解決しようとしなくていい。

病院に相談していい。

支援につながっていい。

他の家族の経験を聞いていい。

そんなことも、少し感じました。

今振り返って思うこと

初めて参加した、統合失調症の家族会。

私は、想像を超える話をたくさん聞きました。

正直、怖くなりました。

でも、一番大切なのは、その怖さを、そのまま本人の未来にしないことだと思っています。

家族会で聞いた人は、その人。

本人は、本人。

同じ統合失調症という診断名でも、経過は違います。

ただ、家族会に参加したことで、私は、これまで見えていなかったことを知りました。

退院した後も治療は続く。

再発という問題もある。

症状が落ち着いてからも、支援が必要になることがある。

そして、私自身の、薬に対する考えも少し変わりました。

できれば薬は少ない方がいい。

その気持ちは今もあります。

でも、怖がって急いで減らすことより、まずは、本人が落ち着いて生活できること。

再びあの苦しい状態にならないようにすること。

そこを大事にしよう。

私は、家族会をきっかけに、そう考えるようになりました。

そして、他の家族の体験に圧倒されながらも、最後には、

「うちの子は、うちの子として見よう」

と思って帰りました。

それが、この日、一番持ち帰ったことだったと思います。

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